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道化師恐怖症。

第13章 お菓子の城はビターテイスト




「じゃあ蒼!
こっちでお仕事教えるね!」

「ありがとう!西崎さん」


イチャコラが終わった西崎さんの
後ろにひょこひょこと付いてく

着いたのは部室

中はまぁまぁ広くて
洗濯機とかタオルとか冷蔵庫とか
仕事に必要そうな物が置いてあった

意外にキチンと整頓されてる
柳くんのおかげかな…?


「じゃあまず…
飲み物から作ってみよっか!
ドリンクは1人1人あるコレに入れて
作ってね!粉はコレで水を入れて!」

「ちょ、ちょっと待って。
メモに取っていい?」

「そんなに難しいかなぁ…?
ま、いいよ好きにしてー」


てきとうにやって
難癖つけられちゃたまんない

真面目アピールは
部員の人達が居なくても

西崎さんに植え付けとくのも
無駄ではないだろうし


とりあえずメモメモ
んっと、1人ずつあるボトルに入れて
粉はこれで…水入れて…と

え、てか何杯入れるの?
水はどのくらい?


「西崎さ…」

「じゃあ私はちょっと出てるから
作っといてね〜」

「え、は!?」


待て、という私の声も聞かず
西崎さんは出て行った

…おいおいおい
ちょっと待てよ、おい!

教えろよちゃんと!
何が出てくるだよ
どうせ今仕事ないだろ!?

なんて思ったところで無駄か…


ハァとため息をつきながら
ドリンクの粉であろう袋を手に取る

多分作り方くらい
書いてあるでしょ…あ、あった

大さじ一杯に対して水800mlか

部員って普段いつ、どのくらい
飲むんだろう 後で聞いてみなきゃ

とりあえずボトルがあるだけ
ドリンクは作った


外に出るのも暑いし
どうせ西崎さんに睨まれるし

洗濯機の中を覗いてみる
うわ、タオル溜まりまくってるじゃん

洗濯の仕方なんて
基本同じだろうから
もう洗っちゃえ

水を入れて10分程回す

グルグルと回るタオルと水
ずっと見ていると
こっちまで目が回りそう

だんだんと汚れていく水に
なんだか笑えてきた

まるでこれからの
西崎さんみたいだね








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