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道化師恐怖症。

第13章 お菓子の城はビターテイスト






「集合!」

「「「はいっっ!!!」」」


おぉ流石部長さん

幸村くんの一声で
全員が揃った返事をして
集まり出した


私と幸村くんの前に
ズラリと並ぶ部員さん

西崎さんは少し横で
同じように並んでいる

彼女からは凝視されるし
彼等からは誰アイツみたいな目で
見られるし
あんまりいい気分じゃあない

早く終わんないかなーコレ


「今日から1人
マネージャーが増える事になった」

「幸村!聞いてないぞ!?」

「ごめんね。
急遽決まったからさ。
自己紹介…できる?」

「あ、うん。
如月蒼です。
いきなりの事で混乱してますが
自分に出来る事を精一杯頑張るので
よろしくお願いします」


終わりに一礼すると
パチパチとまばらの拍手が聞こえた

歓迎されてないのがまるわかり
されると思ってないけど


「じゃあ俺たちも簡単に自己紹介
した方がいいかな?」

「大丈夫だよ。私に時間使わなくて」


それよりも練習しろよ、という
意味を込めて幸村くんに言う

すると彼はうっすらと
王子様的微笑みを浮かべた


「ありがとう、如月さん。
じゃあいつも通りに!解散!」

「「「はいっっ!!!」」」

「エリナ、彼女に仕事を教えてあげて」

「はーい!分かってるよぉ」

「さすがエリナ」


はいはいそーゆー
部長とマネージャーのイチャイチャは
正直いらないんでさっさと仕事教えろ

…なーんて顔にも出せないので
練習場所に走っていく切原くんを見つめる

その表情は
あまりにも嬉しそうで

西崎さんの事を差し引いても
テニスが大好きなんだなーなんて
感じていたりなんかした


さて…さっきからこっちを
チラチラと見ている丸井くん仁王くん

よほど私が入ってきたのが
気に入らないのか
特に丸井くんからは睨まれてる
気がしてならない

あの二人には嫌われてないと
思っていたんだけどな

まーいっか
なんとかなるっしょ


柳くんと柳生くんは
気にする様子が無い
実際はどうか知らないけと
もう練習に打ち込んでるから

あと真田くんと桑原くんも
私を気にしているようだ

傍観者の癖に…変なの




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