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道化師恐怖症。

第11章 ジョーカーの麗しき嘘




「じゃあね、みぃちゃん」

「ばいばい蒼!」


放課後、みぃちゃんと別れてから
テニスコートに向かう

浮き立つ足は止められない

切原くんはどんな素敵なものを
見せてくれるか

にやけないよう気をつけなければ



テニスコートは、まぁ、うん
相変わらずですよね 予想通り

とりあえず切原くんを探す


あ、目が合った


切原くんはクイッと首を
右方向に動かした

また水道?
水道で修羅場多いな

面白いからいいけどね


人混みに紛れながら
地味に移動

切原くんも練習を
抜け出してきたようだ


「あ、先輩!
こっちです!」

「う、うん」


言われた通りに着いて行く

流石テニス部レギュラーというか…
歩いてるだけなのに足速い

小走りで進んでいくと
急にピタッと止まった

それに対応出来る訳もなく
彼の背中に思いっきりぶつかる


「っ!!」

「わっ!すんません!」

「大丈夫大丈夫…わっ!?」


痛かった鼻をさすると
今度はいきなり手を引かれて
座らされた

驚きすぎて声も出せずにいると
切原くんは空いた右手の人差し指を
口に持っていき
シーッのポーズを作ってる

イケメンがやっちゃだめだよ


「…おっそい…」


聞き覚えのある声

そこには西崎さんが
壁にもたれながら携帯を弄ってる
ところだった

遅いと言うことは
やっぱり呼び出し?


「待たせたわね」

「…いえ?別に」


「え…?」


え、なんで
なんで、いるのさ


みぃちゃん





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