第11章 ジョーカーの麗しき嘘
証拠とは一体何だろう
切原くんが笑った時
丁度チャイムが鳴り響いた
流石に授業出ないとまずいっすよね
なんて彼が言うもんだから
私たちは2時限目から戻る事に
ちなみに連絡をとる為に
LINEを交換しました
平仮名で、あかやと書いてある名前と
テニスコートとラケットのトプ画は
切原くんらしいもので
何だか笑ってしまった
教室に戻ると
「蒼!!!」
「あ、みぃちゃん。おはy…」
「何してたのばかぁぁぁ!!」
いきなりのバカ発言は
なかなか酷いんじゃないですかね
みぃちゃん
まぁ心配してくれてたんだろう
素直に嬉しい
「ごめんごめん」
「思ってないでしょ」
「思ってるよー!」
「もー!ばか!」
「そんなにばかばか
言わないでよー!!」
ポカポカと叩いてくるみぃちゃんは
可愛いけど痛い
いくら謝っても
許してくれそうにないな
どうしよっか
「こないだあんな事が
あったばかりでしょ!?」
「あー…金坂さん?」
「そう!!
気をつけないと駄目なの!!」
「もう金坂さんは
いないじゃんかー」
「西崎が居るじゃない!」
「西崎さんは
そんな人じゃないって」
彼女は、西崎さんは
金坂さんほど馬鹿じゃない
もっと頭良くやってくる
それでも抜けてるんだけど
あー切原くんの証拠ってやつが
すごくすごく気になる
今のうちから泣く準備でも
しておかないとね
結局、彼からLINEがきたのは
放課後のこと
テニスコートに来て欲しい、って
金坂さんがいない今
西崎さんは何処で本音を漏らすと
言うのだろうか
切原くんに言うとは
思えないし
というかレギュラーの誰にも
私にだって隠してるだから
あ、もしかして…
呼び出されてる感じかな?
修羅場が見れるかも
それはそれで期待しとこ