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道化師恐怖症。

第26章 奥深くまで愛で満たして




もう、みぃちゃんが
からかったりするから...

更に恥ずかしくなってきたじゃんか

けどギリギリセーフかな
学校着いたし

さっきより周りの視線は
突き刺さるように感じるけどね


「うっぜぇ...」

「まぁまぁ。
どうせ西崎さんが全部を
かっさらってくれるよ」

「そりゃそうッスけど...」

「ちょっとの我慢さ」


ね?と笑うと
赤也くんも渋々頷いてくれた


「じゃあまた放課後ね。
英語もしっかり聞くんだよ」

「えぇ!!英語はちょっと!」

「頑張る頑張る!!じゃあね」

「はい!また放課後!」


赤也くんと軽くバイバイをして
玄関で靴を履き替える

すると、隣にちょうど
同じクラスの女子生徒

昨日西崎さんに媚び売っていた子


「ねぇねぇ如月さん」

「なに?」

「切原くんとどういう関係なのぉ?」

「なんでそんなこと
君に教えなきゃいけないの」


語尾にクエスチョンマークすら
付けたりはしない

だってこの人の答えを
求める気なんて無いしさ

彼女は当然のように
間抜けな顔をしている

いつまでも大人しいと思うなんて
勘違いも甚だしい


「関係ないでしょう」

「な...!
エリナちゃんに酷いことしといて
アンタは男とイチャイチャ?
はっ!いいご身分ね!」


そうか、まだ昨日の事を
彼女は知らないのか

これから教室へ行ったら
絶望するんだろうなぁ

そしたら今の言葉も
後悔するに違いない

あ、ダメ
笑えてきた...


「ププッ」

「な、何笑ってんの!!!」

「いやぁなんで君は
急に西崎さんを庇うように
なったのかなーって」

「は?そんなの」

「彼女の敵になったら
レギュラー陣から敵視されるもんね。
でも残念でした。
彼女の味方をした所で
彼らは君に石ころ程の興味も無い」


可哀想な人がまた増えた


ワナワナ震えてるけど
その分じゃ言い返すなんて無理そう


彼女の言葉を聞く前に
私は背を向け教室に向かった

期待に胸をふくらませて







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