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道化師恐怖症。

第24章 マリオネットは踊り狂う




「もーいいっすよ、部長」

「...何がだい?赤也」

「西崎先輩がどーのこーの。
もう聞き飽きましたよ。
それ、副部長たちに言って
どうなるんスか」

「事実だろ?
あぁ、そうだ。
裏切り者には罰を与えないと」

「え...」


幸村くんは薄ら微笑みながら
丸井くん等を見る

それの視線の意図に気づいたのか
彼等は西崎さんに近づき
大きく拳を振り上げた


それを見逃しても
別に良かったのに

何故か、身体が...


バキッッ


「っ!??」


また、頬が痛い
ジンジンする ズキズキする

口の中が切れたのかな
血と唾が混じりあって気持ち悪い


「如月...!?」

「もう、やめてよ。
なんで...暴力。それで解決するの?」

「だってコイツは!!」

「だからって言って
一般人より力のあるその手で
また人を傷つける気?」


もう、それは私だけで良くない?

そう笑えば
彼らはまた目を逸らす


「蒼先輩...!?
なにしてんスか!!」

「...ごめんね赤也くん。
勝手に動いちゃったよ」

「それ以上、自分を傷つけたら
俺、ほんとに怒りますよ?」

「ごめんってば...」


確かに今のは痛かった
顔に腫れが残ったら嫌だな

っ...赤也くんの顔怖い
本気で怒られそう


「それ以上...?どういう事だ」

「そりゃ今まで
部長達に暴力振られてましたから」

「なっ...!!」


赤也くん、わざわざ言わなくても

...まぁいいか
事実は事実なんだし
嘘なんてついてない


「幸村!!
女にまで手をあげたのか!!
丸井!仁王!柳!柳生!!
そんな事までして何の意味がある!!」


鬼のような形相で
怒鳴る真田くん

ただの傍観者だったけど
一応、正論は言ってる

こっちとしたら何を偉そうにって
感じもするけど


「お前らがそこまでするなんて
思ってなかったぜ...。
如月はそんなにも悪かったのか」

「...うるさいよ。真田、ジャッカル。
仕方ないだろう?
だってエリナがアイツが悪いと、
泣いてたんだ。信じるだろ?

なのに騙された!!
俺たちは騙されてたんだ!!
この気持ちがお前らに分かるか?
この裏切られた絶望が...!!」

「分からないよ」







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