• テキストサイズ

道化師恐怖症。

第22章 劣等感をパンに塗りたくった




「おい、何か言うことないのか」

「…遅れました」

「そんなことは分かりきってる!
ふざけた態度ばかりとりやがって…。
立て!如月!」

「…はーい」


あーうぜーうぜー
そういえばコイツも西崎さんの
息がかかってるんだっけか

ただでさえネチネチ煩いのに
うっとおしい


「授業に遅刻してきたんだ!
謝罪の一つも言えないのか!!」

「授業に遅れてすみませんでした」

「そんな気持ちのこもってない
謝罪で許されると思ってるのか!」


お前気持ち込めろなんて
言ってねーだろタコ

大体謝罪に気持ち込めるってなに
そこまで大層なことしてないわ


「じゃあ何をすればいいですか?
何をすれば気持ち込めてるって事に
なりますか?」

「口答えを…!」

「土下座じゃない?」


そう言ったのは
西崎さんに媚売ってた
美人系の女の子

は?なに?
西崎さんいないのに
調子乗ってるんですか

前まで私にも如月ちゃんって
可愛いよねぇ!とか言って
来てましたよね 覚えてるよ?


その子の一言で
周りの人たちも騒ぎ出した

とりあえず
今、便乗してる奴ら
全員覚えたかんな


「「どーげーざ!どーげーざ!」」


西崎さんいないのに
こんなことしてどうすんだか
くっだらない

誰にアピールしてんの?
あ、もしかしたら先生が言うのかな
西崎さんに


しかしまぁ煩い
仕方ないので俯いて肩でも
震わせときますね


「ちょっと皆!
少し遅刻してきただけで
土下座なんて言い過ぎでしょ!?」

「みぃちゃん…」


こんな時でも味方してくれて
気丈に立ち振る舞うみぃちゃんは
本当にかっこいいよ

西崎さんより…いや
比べることが失礼な程、綺麗


「けど、前城さん!
如月せいで授業が
中断されてるんだよ!」

「そうだ!迷惑だわ!!」

「それは貴方達が騒ぐから!
蒼は謝ったんだし
これ以上何をしろって言うの!!」


ナチュラルに呼び捨てされたし


あーそれにしても
なんでみぃちゃんはこうも庇って
くれるんだろう

私は本当に凄い人と
友達になったんだなぁ…


しみじみと感じる
今感じることじゃないけれど






/ 181ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp