第22章 劣等感をパンに塗りたくった
痛い戯言はこれくらいで
とりあえずみぃちゃんにLINE
きっと心配してるんだろうな
親不孝者ならぬ
私はみぃちゃん不孝者だ
私なんかの無事を
ただただ祈ってくれる大事な人を
無駄に心配させて 傷つけて
私につけれられた〝最低〟って
称号は、あながち間違ってない
ごめんね、みぃちゃん
色々あって授業サボります
「…」
そこまでうって
バツ印を押しその文を
カタカタと消す
サボった方が
もしかしたら今は危ないかも
彼女達がどこにいるか分かんないから
見つかったらどうなるか
授業に戻ったかな?
でも3人一緒に遅刻なんて
怪しまれるに決まってる…
いや、でも向こうには
仁王くんがいるから頭使ってくるな
それにテニス部になんて
誰も干渉しない
あーどうしよう
1度ここで暴力加えられた方が
後で罪悪感を背負わせられるんだけど
犯されるのはほんと勘弁
だって大体犯されたら
写真撮られるでしょ?
んで、それをネットに流失
そんなことされたら
さすがの私もたまったもんじゃない
そんな弱味は握らせないよ
少しでも私を有利にしとかないと
ん…じゃあ殴られるなら
やっぱり部活前だな
それなら柳生くんとか居るし
あの辺り実はビビリだから
犯すなんて事、了承する訳ない
意地でも止めてくるさ
ただの暴力は止めないだろうけど
そのくらいなら耐えられる
じゃあ今は授業だな
よし、教室に戻ろう
ガラッ
できるだけ静かに戸を開け
教室に入ったのだけれど
全員の視線が私に注がれる
大体空気扱いのくせに
こーゆー時だけヒソヒソクスクス
あーうるさい
美人だからってなんでも許されると
思うなよそこの女子共
てか西崎さんらいないじゃん
サボり?ヤンキーですね
普通こういう時って
先生に何か言うんだけど
それも面倒で無言で座った
「おい、如月。
遅刻してきた癖に黙って座るなんて
お前も偉くなったもんだなぁ」
よく見たら担任じゃん
じゃあこの授業は数学か
そんなことに今気づくほど
私の思考回路は上手く回ってない様だ