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道化師恐怖症。

第21章 ディストレーションを感じて




「ダメだよ!!」

「…は?」


急に大声出されたもんだから
驚いちゃった 変な声出たし

なにがダメなの西崎さん

そんな笑顔を隠しきれない顔で
なにが言いたいのさ


「こんなとこでそんな…!
みんなが、悪者になるなんて
嫌だよぉ…!!」

「エリナ…」


そ ー ゆ ー こ と か よ

私がどーなるかじゃなくて
部員がどーなるかなんですね
そうですよねー

今この二人が悪者になったら
貴女も疑いの目で見られるもんね


にしてもお前らも
エリナ…じゃねぇよ ツッコめよ
トゥンクしてんじゃねぇよ


「エリナは優しいのぉ」


ほんと毒されちゃってるわ
テニス部の未来が不安です切実に


「だったら部活前で良くね?
幸村くんたちにも話せば
きっと乗ってくるって!!」

「そうじゃな…。
でも今やらんとこいつが逃げそうな
気がするぜよ」

「はぁ?てめぇ逃げるなんて
卑怯な考えしてんのかよ。
ほんとクソだな」


誰もそんなこと
言ってないだろぉが!!

勝手な憶測で
怒るのやめてもらっていいですか
ほんとそれは腹立つ

んで西崎さんもその顔
やめてください 目の毒です


「じゃあどうすんだよぃ?」

「…学習ルームとかどうじゃ」

「そこは誰も来ないの?」

「こんな授業中に来るわけないぜよ。
うってつけの場所じゃ」


学習ルーム

テニス部のマネが決まった時
みぃちゃんと話したあの教室だ


あそこに人が来ないことなんて
充分にわかってる

あそこに行ってしまえぼ

どうなるかわからない


今度こそ犯されるかもしれない
そうなっても何もおかしくない

あの時は偶然、赤也くんのおかげで
助かっただけ…
今度は助かる保証なんて
0にも等しいじゃないか

こうなったら方法は1つ


「っ、いやぁぁぁあ!!!!」

「な!?」


出る限りの大声をあげながら
トイレを駆け出る

丸井くんたちのスキを
つけたようだ

彼等の反応が遅れたせいか
上手く出てくることができた


「っ、くっそ…」


めっちゃお腹痛い

ズキズキする クラクラする

倒れてしまいそう


だけど、だけど


「もうすぐだから」


クライマックスまで

我慢しなきゃ






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