第14章 熱
軽く髪の毛に触れる。
寝顔、可愛い…。
って何を思って…バカか俺は。
「んー…」
「!?」
慌てて手を引っ込め、様子を見る。
「貴夜………」
そう呟いた隼人は、ごろりと寝返りをうった。
寝言、か?
夢に俺が出てきてるのかな。
何かそれはそれで恥ずかしい…。
そう思っていると突然、腕を捕まれた。
「うわっ!」
ベッドに引き込まれそうになるが必死に抵抗する。
「おい隼人!お前絶対起きてるだろ!」
そう言うと、隼人はぱちっと目を開けニヤリと笑った。
こいつ……!
「俺熱下がったっぽいんだ。元気はつらつ」
「うそつけ!」
抵抗するも、ずるずるとベッドに引き込まれる。
「は、離せ!」
「やだ」
手を背中に回され、ぐいっと引き寄せられた。
一気に顔が近付き、不覚にもドキッとする。
「今、ドキッとした?」
「し、してな……んっ」
言葉を遮る様に口付けられ、更に口内にも舌が侵入してきた。
やば…力抜ける…。