第14章 熱
服を脱がせようとする隼人の手を掴んだ。
「やめろって!まだ熱あるだろ」
「…そうだけど…」
「…ぁっ」
空いている片方の手の指先で体のラインをなぞられる。
それだけでも声がもれてしまう。
隼人の手を掴む力が緩んだのを見計らい、俺の手はベッドに縫い止められてしまった。
「おい!」
だんだん顔が近付いてきて、キスされると思って目をぎゅっと瞑った瞬間。
「やっぱ…無理…」
そう呟いた隼人が、俺に覆い被さる様にして倒れた。
「ほら見ろ。大人しくしてないから」
隼人の体、凄く熱い。
やっぱりまだ結構熱あるんだ。
「貴夜、悪いけど、暫くこのままでいていい?お前あったかい」
「俺を毛布代わりにするな。ここで寝てていいから、ちゃんとした毛布を被れ」
隼人に退いてもらい、毛布をかけてやる。