第9章 本当の繋がり
体を離し、近付いてくる隼人の唇を受け入れる。
酸素を求め開いた口の端から舌が侵入してきて、俺のと絡められた。
「ん、ふっ…ぁ」
久し振りの、隼人のキス。
何だかんだ言って、約2ヶ月間こういった事をしていない。
だからかは知らないけど、俺の体は今、喜びを感じている。
唇を離し、息を整えながら虚ろな目で隼人を見上げた。
艶っぽい瞳をしている彼に、どうしようも出来ない程心臓が高鳴る。
ソファに押し倒され、また口付けられた。
その口付けが、首筋へとおりて行く。
「あ…っん…は、ぁ…」
「貴夜…」
吐息混じりに名前を呼ばれ、その吐息が首筋をくすぐる。
ピクリと反応させた俺の体に、手を這わせる。
「あ…待って!」
服を脱がそうとしていた手を掴みそれを阻止する。
キョトンとした顔で俺を見つめる隼人から目を逸らす。
「その、今日は…」
覚悟を決め、隼人を見据える。
「今日は俺が、頑張るから」