第19章 愛してる…。
「……ごめん、隼人。好き、隼人が好きだよ。どんなことがあっても、ずっと、ずっと好きだから」
泣きながら言った。
それを聞いた隼人も、少し泣いてた。
「俺も、貴夜が好きだよ。ずっと好きだよ」
体を離した後見つめ合い、どちらかともなく唇を重ねた。
久しぶりの、この感触。
ずっと求めてきたと思う。
離れている間、無意識に隼人の事を考えていた。
ずっとこの感触を求めていた。
ずっと、ずっと隼人に会いたかった、触れ合いたかった。
そんなのに今頃気付くって、遅いよな。
「あ、そうだ」
唇を離して、隼人が横にある棚からある箱を取り出した。
「左手出して」
左手を出すと、隼人は手をとり、箱から取り出した指輪を薬指にはめてくれた。
「これ…」
「あの時買った指輪。本当は食事中に渡そうと思ってたんだけど、今日1日入院しなくちゃいけないから…」
隼人はそう言いながら、指輪をはめた指にキスを落とす。
「こんなとこでなんだけどさ。……貴夜」
隼人が、優しく笑った。
「俺と、結婚してください」