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ツンデレと腹黒のそれから

第19章 愛してる…。


ジーナと名乗った彼女から真実を聞かされ、俺は会社を飛び出した。

俺は、俺はとんだ勘違いをしていた。


「運ばれたの、A病院だから!」


去り際、そう聞こえた。

A病院…。

ここからそう遠くはない。

ただ、走った。

隼人の顔が、何度も頭にちらつく。

あいつ、死なないよな。

皆、結構重傷とか言ってたけど。

俺を置いて死なないよな。

プロポーズする前に死なないでくれよ。

頼むから…。

父さんや母さんみたいに、呆気なく死なないで…。

溢れそうになる涙を堪え、病院に向かって走った。
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