第18章 ドキドキ☆プロポーズ大作戦!!
「はぁ……」
リビングに着き、ソファにぼすっと座る。
この広いリビングに、俺はひとりか…。
天井を仰ぎ、目を瞑る。
貴夜の笑顔が、思い浮かんだ。
照れた時の顔、怒った時の顔、悲しい時の顔、喜んでる時の顔…。
全部、全部好きな表情だ。
ツンツンしてる時も、ちょっとデレてる時も、全部可愛かった。
そんな好きな相手を、こんな簡単になくしてしまったのか。
学生時代、俺たちのことを好きだった奴はごまんといる。
特に貴夜は、女にも男にもモテた。
他校の女からも男からも、告白されてる光景を見たことがある。
しかも、貴夜の友達も好きだったんだぜ?
貴夜は気付いてなかったけど。
そんな選びたい放題の状態で、俺を選んでくれた。
もう俺たちには、お互い自分たちしか居ないと勝手に思ってたけど、実際はそうじゃなかったんだな。
また、ひとりだ。
一筋、涙が溢れた。
「……情けねぇな」
そう呟いた言葉が、広いリビングに虚しく響いた。