第18章 ドキドキ☆プロポーズ大作戦!!
「何で、居るんだよ…」
ふらりと立ち上がり、俺に近付く。
「僕が呼んだんだ」
貴夜は動きを止め、クラウスさんを見た。
そして、「そうですか」と呟き俺を睨んだ。
「帰れよ、早く…」
「貴夜、お前は何に怒ってるんだ?」
「はぁ?分かんないのか?」
信じられないと言った顔をしている。
ヤバい、イライラしてきた…。
「知るわけねぇだろ。俺は何もしてない」
「したよ、お前は最低な事をした!」
「だから、それは何だよ」
「自分の胸に聞いてみろ」
一体、何なんだよ。
俺が何したって言うんだ。
その後も、売り言葉に買い言葉を繰り返した。
クラウスさんの仲介が入らなかったらずっと続けていたと思う。
「貴夜、お前が今まで思ってたこと、よく分かった。それを理解したうえで言わせてもらう。……もう、帰ってくんな」
貴夜は一瞬、悲しそうな顔をした。
だが、怒りの方が勝ったのだろう。
俺を睨み付けた。
「上等だ」