第18章 ドキドキ☆プロポーズ大作戦!!
10分後。
本当に迎えが来た。
凄く高級そうな……というか高級な車に乗せられ更に10分。
街の外れにある大きな屋敷の前で車が止まった。
車から降りると、若い使用人が前に立ってお辞儀をした。
「お待ちしておりました。それでは、ご案内いたします」
使用人が歩き出した後ろをついて行く。
すげぇ、でかい屋敷。
晴の家も相当だと思ってたけど…流石社長だな。
内装もお洒落で、女性が好きそうなデザインだ。
暫く歩くと、使用人がひとつのドアの前で立ち止まった。
「こちらで、旦那様がお待ちです」
「あ、はい、ありがとうございます」
ドアに向き直り、ひとつ深呼吸をしてノックする。
「やっと来た。さぁ入って」
直ぐにドアが開き、クラウスさんが顔を出す。
俺を中へ招き入れた。
俺が中へ入ったのと同時に目に映ったのは、ソファに横になっている貴夜の姿。
そして、テーブルに置かれた大量の酒。
「出来るだけのことはした。あとはまぁ、頑張って」
「そう言われても、どうすればいいんですか」
俺がそう言った時、貴夜が苦しそうにうめきながら起き上がった。
「うぅ…気持ち悪い…。クラウスさん、水を……」
俺の姿を見た貴夜が動きを止める。