第18章 ドキドキ☆プロポーズ大作戦!!
貴夜が飛び出して行って数時間。
電話をかけてみたが一向に出ないし、メールをしても応答がない。
何か、機嫌を損ねる様な事をしたか?
いやしてないな。
じゃあ何で怒ってたんだ?
多分俺が原因だよな…。
考えれば考えるほど、分からなくなっていく。
その時、俺の携帯に着信がはいった。
見てみると貴夜からで、俺は直ぐに通話ボタンを押して携帯を耳に当てた。
「もしもし!」
『ちょ、そんな大きな声出さなくても聞こえるよ』
は…?
貴夜の声じゃない。
って、この声は…!
「クラウスさん…!何してるんですか!?」
『それはこっちの台詞だよ』
クラウスさんのため息が聞こえた。
「君、貴夜に何したの」
そっちに貴夜が居るのか?
ってそれは当たり前か。
携帯あるし。
『貴夜が突然僕のとこに来て、「酒出して下さい」って言ってきて出した酒次々飲んで愚痴って今潰れてる。こんな状態の貴夜は、必ず君と何かないとならないよ』
「俺も、よく分からないんですよ…」
俺の答えにクラウスさんはまたため息をついた。
『貴夜が、浮気って単語を何回も出してた。それから、やっぱり女の方がいいのかなって…』
「!」
また、貴夜の言葉を思い出した。
女…女ってなんだよ…。
俺は女は苦手だって学生時代言ってたじゃねぇか。
『とりあえず、貴夜を迎えに来てよ。と言っても僕の家分かんないだろうから今車出させた。10分程度でそこに着くだろ。僕はここで、貴夜の介抱をしてるよ、じゃあまた』
「あ、おい!」
一方的に通話を切られ、項垂れる。
つかあの人、迎えに行かせる使用人持ってるのか、すげぇ…。