第18章 ドキドキ☆プロポーズ大作戦!!
「ただいま」
そう呼び掛けるが、応答はない。
いつもは「お帰り。お風呂にする?((以下略」って言ってくれるのに。(嘘です)
貴夜、いねぇのか?
リビングに行くと、貴夜がソファに座ってテレビを見ていた。
「何だ、居るじゃねぇか。貴夜ただいま」
「……ん」
何だか、素っ気ない返事。
「どうしたんだよ」
そう言って、肩に触れた。
だが、それは直ぐに振り払われた。
ヒリヒリと、手の甲が痛む。
「……ごめん」
「貴夜!」
リビングを出ていこうとした貴夜の腕を掴む。
「どうしたんだよ」
「……」
問うが、答えてくれない。
数秒の沈黙が俺たちを支配する。
俺が口を開こうとしたとき、貴夜がポツリと呟いた。
「男の俺より、女の方がいいよな…」
「え?」
俺が聞き返す前に、貴夜は俺の手を振り払い、家から飛び出して行った。
『男の俺より、女の方がいいよな…』
貴夜の言葉が何度も頭の中で繰り返される。
…どういうことだ?