第16章 ハロウィーンパーティー
人気のないところまで連れて来られ、逃げられない様に壁に手をつかれた。
「俺さぁ、お前が社長に触られてるの見たら無性に腹立ってくんだよ、分かるか?」
「し、知らねぇよそんなこと」
目を逸らし、隼人の体を押し返す。
すると隼人は、俺の顔を覗き込むなりニヤリと笑った。
「な、何だよ」
「お前さ、最近……と言うか1ヶ月くらい前からさ、俺を見るだけで顔少し赤くするよな」
は…?
呆けた顔をする俺を見て、またニヤリと笑う。
「やっぱり気付いてなかったのか」
隼人は俺の頬に手を添え、そして指で唇をなぞられる。
「こうやってお前に触れんの、久し振りだ」
嬉しそうに呟き、俺の腰に手をまわし抱き寄せた。
そして互いの唇が触れそうになった時。
「何してんの」