第16章 ハロウィーンパーティー
会社の門が開かれ、ぞろぞろと子どもや大人が中庭に入ってきた。
遂に始まった…。
凄い人の量。
この広い中庭でも一杯に見える。
「タカヤ、これお前の菓子籠な。リサさんからの命令で、この中のお菓子全部配れって」
「あ、はい、分かりました。ありがとうございます」
って、多い!
これ全部配るのか?
無理のような気がする…。
そう思った矢先、沢山の子どもが俺の周りにやってきた。
「お兄ちゃん可愛い!」
「お菓子頂戴!」
いや、案外早く終わるかも…。
「ひとりずつ、ひとりずつお菓子あげるから!並んで並んで……ちょ、スカート引っ張らないで!」
早く終わりそうだけど、その分疲れそうだ。
つか、俺のところだけ異様に子どもが多い…。
ひとりずつ、お菓子を渡していく。
あれ、この子さっきもあげた様な…。