第16章 ハロウィーンパーティー
「…あんたが、ミヨシタカヤか」
「え?あ、はい…そうですが…」
何で俺の名前知ってるんだ?
戸惑う俺を他所に、また歩き出した彼の背中を追い掛ける。
「あ、あの、荷物…」
「これぐらい俺が持つ」
何で…てか本当に誰だ。
「俺が何者か、聞きたいのか」
「え!?」
鋭い指摘に思わず声が裏返る。
「あぁいや、雰囲気が誰かに似てる気がして…」
俺がそう言うと、今まで無表情だった彼が少し顔を緩めた。
「素直だな。でも、誰かに雰囲気が似てるって言うのは間違ってない」
彼は立ち止まり、俺の顔を見つめた後、口を開いた。
「俺はレオ。お前のとこの係長の弟だ」