第16章 ハロウィーンパーティー
と、言うわけで、仕事が終わった後係の人全員で店に入り話し合いが始まった。
「まず、誰がどんな衣装を着るかだ」
係長がそう言い、皆考え始める。
衣装か…。
正直着たくないなー。
そんなことを考えているうちに、皆それぞれの意見を出していく。
「タカヤ、あとタカヤだけだぞ」
「え!?」
ど、どうしよう…。
考え込んでる俺に、係長が言った。
「じゃあタカヤ、魔法使いな」
魔法使い?
キョトンとする俺を他所に、話が進んでいく。
もしかして係長、最初から俺に魔法使いやらせるつもりだったのでは…?
「あの、俺魔法使いは…」
「タカヤに…」
係長が静かな調子で言う。
「拒否権なんてないよ?」
嘘だろ…?
係の人全員、俺を見てニヤリと笑った。
何だよ皆ぐるか!
俺は小さくため息をつき、これからのことを憂鬱に思った。