第4章 *跡部、進撃の世界にトリップするの巻*
「いいか、俺様が知りたいのは……何?!」
聞き直そうとしたその時。
前方に居た全裸野郎に向かって何やら飛んでった人間が呆気なく喰われてしまった瞬間を目撃。
流石の俺様も一瞬鳥肌が立ったものの、こんな映画のワンシーンみたいな光景……直ぐに信じられるわけがない。
「そうか分かったぜ!今撮影をしているんだな?」
「……何?」
「そうと分かれば俺様が活躍しないわけにはいかねぇ。ハッ!」
「おい!何飛び降りっ、チッ!」
刈り上げ野郎が何か言いかけたが、かなりのスピードで走っていた馬から落ちて俺は全身打撲。
だがこれくらい屁でもない。
口が切れて流れ出す血を拭うその動作さえ、俺様にはキマってしまうのだ。
「かかって来な全裸の巨人!俺様が華麗に打ちのめしてやるよ!」
バッチリ全裸野郎と目が合い、こっちに向かって走って来る間にまたもやラケットとボールをスタンバイ。
眼力で弱点を見抜き、そこへ向かってスマッシュするものの……
「効かねぇだと…?!」