第4章 *跡部、進撃の世界にトリップするの巻*
「ゴホッゴホッ……何しやがる……」
「てめぇ奴らのクソになりてぇのか」
「あーん?俺様がクソになるわけねぇだろ」
「……見慣れねぇな。お前何者だ?」
「何だ、知らねぇのか?俺様は跡部景吾!キングだ!」
指パッチンしてキメ顔で名乗ってやったのに……この刈り上げ野郎は前を向いたまま手綱を握っている。
馬に二ケツするにも、この腰に付いている怪し気な装置が邪魔でならない。
「代わりな。俺様が走らせてやるよ」
「てめぇに操れるとは思えねぇ。黙って乗ってろ」
……なんと言うか……格好が良くない。
俺様が男と馬に乗るなんて。
けど少し先にはあの巨大な全裸野郎が彷徨いている。
ここは馬は諦めて、状況を把握した方が良さそうだ。
「さっきのデカい奴は何なんだ?」
「何馬鹿げた事を聞いてやがる」
「いいから答えな」
「……巨人だ」
「巨人?」
いや、それは見れば分かる。
俺が聞きたいのはアレが一体どんな生き物か、だ。