第4章 *跡部、進撃の世界にトリップするの巻*
跡部side
「うおっ!」
朝登校する為に玄関の扉を開けたら眩い光に包まれた俺。
とうとう身体に光を纏うようにまでなったかと思いきや、目を開けるとそこには見たことのない景色が。
おまけに直ぐ側には巨大な全裸野郎。
目が完全にイっていて、口が裂けている。
しかも今の「うおっ!」で存在がバレてしまい、こっちに走って来る。
「フン、訳の分からねぇ場所だが……俺様とやり合おうとするなんて100年早えよ!」
俺は肩に背負っていたバッグからラケットを取り出し、奴の顔面目がけてスマッシュをかます。
「はっはっは!!俺様の美技に、」
「てめぇ何してやがる!」
「あーん?見て分からねぇか?俺様の美、ぐおっ!」
「チッ!アホが…!」
決め台詞をまともに言えずに俺は変な格好の男に掻っ攫われた。
鳩尾に腕が入って痛い痛い。
ギュルギュルと何かが巻き取られるような嫌な音を耳にしながらその場を離れ、そのまま馬に乗せられた。