第1章 知りたいこと
「まさかここがばれるたァな」
「こんな素敵なところがあったんですね」
沖田さんの隣に座り、景色を眺めながら言う
さっきの猫は気まぐれに、今度は私たちの少し前でゴロゴロと転がっています。
「…俺ァね、あんたのことが嫌いなんて思ってねぇんですよ。だから怖がらんでいい、わかりやしたか?」
「…そう、なんですか…?」
「うん」
どうして、沖田さんはいつも
なんでも見透かしているのでしょうか、
本当に、嫌いじゃないんですかね?
「じゃあどうして…冷たいんですか?」
「……」
そう聞くと、沖田さんは黙ってしまいました。
やばかったかな
「あっあの…すみませんでした。」
「好きな奴には、意地悪したくなるって、昔からゆうだろィ?」
沖田さんはこちらを向いて、ニッと笑った
「それって、告白になりますよ」
くすくすと笑って言うと、
沖田さんは少し顔を赤くして焦っているように見えます
「ち、ちがいまさァ!たとえですぜ」
「そうですよね」
なんだか楽しくて、沖田さんが怖いという気持ちはなくなった気がします。
「あんたも真選組に来てもう二ヶ月が立ちやす、そろそろみとめてやりやしょうかねィ」
「…!だから冷たかったんですね?!わざとですか!」
「…まぁねィ」
「沖田さん…!」
「なんでィ」
キラキラと目を輝かせながら沖田さんを見ると、ジト目でめんどくさそうにこちらを見ています。
「ありがとうございます!!」
「…」
だから、昨日も仕事を続ける気があるのか?と聞いたんだ
沖田さんは、私が思っているより
とっても優しくて素敵な人でした。
「それにしてもサボりすぎじゃないですか?」
「あ、そろそろかえらねぇと」
ホント、楽しいな
沖田さんのことが好きになりました
仕事ももっと頑張れそうです♪