第1章 知りたいこと
真選組に入隊して2ヶ月。
わたしには、苦手な人がいる。
それはひとつ上の先輩で、
怖い人だ、
近藤さんはもちろん優しいけど、
”鬼の副長”と恐れられている土方さんでさえ
本当はすっごく優しいし、思いやりがある。
だけど、一番隊隊長。
沖田総悟だけは、私にとって恐ろしい存在で
初めて挨拶をした時もそっけないし
仕事が一緒になったときなんて怖すぎて沈黙だけだし
通りすがりに挨拶をしても冷たいし、
目つきも悪い。
「確実に嫌われている」
そう思うんです、
「どうした?」
「え?」
近くにいた土方さんが、不思議そうにこちらを見ています。
「何に嫌われてるんだ?」
「え。」
「え。」
声に出てた?!やべぇええええええ
間抜けな声を出す私に、さらに間抜けな顔をしている土方さん
「いえ、なんでもないんですよ!!」
笑って土方さんをみると、土方さんはそうか?といって視線を戻した。
明日、仕事同じだったら嫌だなぁ
毎日沖田さんと同じにならないことを祈りながら
ビクビクして過ごしています。