第3章 スカウトされちゃった!
「そこでですね。」
桑山課長は1拍間を開けて、
「ぜひコナンくんをうちの事務所の子役としてスカウトしたいんです。」
その瞬間、小さな部屋の蒸し暑さはなくなり、代わりに静寂と言う名の風が吹いた。
子役ー。
うちの事務所でー。
コナンくんをー。
スカウトー。
課長の言葉1つ1つが私達三人を悩ませている。
そのときだった。
「ぼく、役者さんになりたい!ママみたいな立派な役者さんになってみんなに素敵な演技が出来るようになりたいんだ!これは、ぼくの夢なんだ!」
なんとそこにいたのはお隣の博士の家にいってたはずのコナンくんだった。
「コナンくん、どうして…。」
私はそこにいる男の子に驚きを隠せなかった。コナンくんの夢なんて今まで聞いたことがなかった。しかもその夢が香澄さんと同じ役者なんて…。
そして、また沈黙が流れる。コナンくんはずっと目の前の大人達の目を輝いた目で見ていた。
あぁ、本気だー。
コナンくんの目は、今までで一番輝いているー。