第16章 【西谷 夕】俺が100歳になったら…
「やばーい!遅刻、遅刻!」
私は焦っていた。
まさか、家の時計が15分も遅れていたなんて。
私は部屋を出て、猛ダッシュで駅へ向かった。
ドンっ
私は何かにぶつかった衝撃で、転んでしまった。
「いっ…てぇ…な」
そう私がぶつかったのは見知らぬ男の子だった。
「ごっ、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
「いや、あなたこそ…」
彼が私の足に目線を送るので、私も目線を下げると
ストッキングが見事に電線していた。
「あちゃー。あっ、時間!
ごめんなさい!本当に!でも私急いでて!本当にごめんなさい」
私は彼をおいて駅へダッシュした。