第15章 【東峰 旭】年下の彼氏
「旭ー、邪魔ーー」
そう言って私は彼の身体を押し退かす。
「本当、身体だけはデカいんだから」
「そんなこと言うなよ~」
眉を下げて、申し訳なさそうな顔をする彼をぎゅっと抱きしめる。
すると、旭は私を優しく包み込んでくれるんだ。
「ひろか、ベッド行こう?」
彼がひょいと私を抱きかかえてベッドへ連れて行く。
ゆっくりベッドに寝かされた私に旭は覆いかぶさる。
広い肩幅に厚い胸板。
筋肉質の太い腕と、ちょっぴり生やしたヒゲ。
男の人だと改めて実感する。
「・・・ひろか」
彼の顔が近づいてきた。
私はそっと目を閉じようとしたのだが…
「あーーーー!!!」
急に大声をあげた私に彼は驚きを隠せないようだった。
「なっ、何!?どうしたの?」
「明日までに提出しろって言われてた企画書があったんだったー!」
私は彼の腕の中からすり抜けてパソコンを立ち上げた。
「ごめん、旭!ちょっと今日は無理!」
えぇーー。と拗ねる彼はとても可愛いけど、
私は社会人。高校生とは違うんです。