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【★ハイキュー!!★】短編集

第99章 【東峰 旭】U&I


「お礼の連絡って・・どうすれば・・」

あれからずっとひろかさんに送るメールを考えていたけど何も思い浮かばなくて、気がつけばお昼休みになっていた。

「東峰~、購買行かねーの?」

「あっ・・行く!!」

俺は一旦メール作成画面を閉じて友人と共に購買で昼食を買い、教室でそのパンを机の上に並べた。
なんとなく携帯でパンの写真を撮った。じーっとその写真を見て先ほどのひろかさん宛のメールに添付した。
何の変哲もない写真だけど、なぜかさっきまでビビっていた気持ちがどこかへ行ってしまった。

そのまま送信ボタンを押す。
それから昼休み中はずっと携帯を注意してみていたけど一度も鳴らない。
何度も何度も問い合わせしたけどひろかさんからの返信はなかった。

「はぁ・・・」

午後の授業も始まり、俺はずっとため息をつきながらボーっと黒板を眺めていた。授業の内容なんてこれっぽっちも入ってこない。

ひろかさん、メール読んでないのかな?
仕事忙しいのかな?いや、でももう13時過ぎてるしお昼取る時くらい携帯見るよな・・。
返信するほどのメールじゃなかったかな?
それともウザいと思われたかな?

そんな事を考えると気が重くて仕方がない。

「はぁぁ・・・・」

また大きなため息が出た。
俺は机にうつ伏せて目を瞑ろうとした時、制服のポケットで携帯が振動した。
慌てて携帯を取り出して画面を開くと、新着メールを知らせる画面が出ていた。
すぐにメールを開くとひろかさんからの返信。
ドクンと大きく心臓が弾んで、机の下でこっそりとメールを読んだ。


Re:
こんにちは!
購買のパン懐かしいー!
私の通ってた高校と同じメーカーだね。
今日は忙しくてお昼抜きです。
私チョコメロンパンが好きだったなー。


絵文字もないメールだったけど、口元がニヤけてしまう。
返信が来たことが嬉しくて嬉しくて、今すぐ声を出して喜びたい。授業中に必死に声を押し殺して見えないようにガッツポーズをした。








「なになに~?旭、調子いいじゃ~ん」

「えっ!?そ、そうかな・・ハハ」

放課後の部活中もひろかさんとのメールを思い出すとやる気が出た。
基礎練だって筋トレだって楽しくて楽しくてあっという間に時間が経ってしまう。

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