第91章 【菅原 孝支】ゲーム・・だよね?
昼休み。
いつもの仲良しグループで、バカな事をやるのが一番楽しみ。
トランプをしたり、外でバレーをしたり、時にはモノマネ大会なんかしたり。
今日は昨晩やっていたテレビのコーナーをマネして、テーマに沿って口説き、誰が一番キュンとさせるか。というゲームをすることになった。
「じゃぁ、まずはキュンとする起こし方っ!」
友人の一人がそう言うと、私は机の上で寝たふりを見せる。
周りが少し考えて、思いついた順に挙手。
「じゃぁ、俺一番~!・・早く起きないと、ちゅーするぞ☆」
「はい、ちゃらーい!!」
私は机から顔を上げて払いのけるように手を振った。
「じゃぁ、私!・・ツンツン。ひろかの寝顔可愛い♡」
「うっ・・何それ。ちょっとキュンとしちゃった。私が寝たふりをしてるって分かりながらやってたら、あざといっ!」
私がそう評価すると、彼女はイェーイ!とピースサイン。
「じゃぁ、次俺ね!・・一緒に寝ちゃお~!!・・は?」
「変態。今教室じゃなくてベッド想像したでしょ。しかも、起こすってテーマだから失格~!」
そんなぁ・・と肩を落とす彼を見てみんなが笑った。
「ひろか辛口だもんな~」
「だからこのポジションなんじゃん」
アハハと笑っていると、教室に澤村と菅原が戻ってきた。
「じゃ、次は壁ドンね!壁ドンで告白!!」
「それいいね~」
私達がワーキャーしていると、菅原が声をかけてきた。
「なになに?何やってんの~?」
「今ね、ひろかに壁ドンして告るの!で、誰が一番キュンとさせれるか勝負してるんだよ!」
友人の一人が説明をすると、澤村は何だよそれ。と呆れたように笑った。
「いいじゃん、大地!俺らもやろうよ!」
菅原は目をキラキラさせて澤村を誘っていた。
渋る澤村だったが、ほぼ強制的に参加させられることになった。