第61章 【烏野3年トリオ】卒業
「佐藤・・・」
澤村が私の肩を掴んでゆっくりを身体を起こした。
「本当ありがとな。お前がいたから頑張れた」
そう言ってぎゅっと抱きしめてくれた。
「おい、大地ぃ。独り占めすんなよ~」
「はいはい」
今度は菅原が私を抱きしめた。
「佐藤、いつもそばで支えてくれてありがとう」
私は菅原の腕の中で首を振った。
「じゃぁ、最後旭な~」
「えっ、あっ、失礼します」
東峰は少し遠慮がちに私を抱きしめた。
「えっと。その…たくさんありがとう」
「なんだよ、それ~」
「お前は本当最後までへなちゃこだな」
「「あははは」」
私は東峰の大きな胸で泣きながら笑った。
「佐藤~!肉まん食って帰るべ?」
「・・・うんっ!」
カチャン
私は3つの第二ボタンを指で弾く。
私の高校3年間はバレーボール漬けだった。
恋愛なんてする暇もなかった。
ううん、違う。
私はみんなに恋をしていたんだ。
大好きな3人と誰よりも近くで高校生活を送れた私は、誰よりも青春を謳歌したんだ。
これから先、何年経っても
3人は私の大切な人だよ。
“みんな、大好きだよ”
TheEnd
あとがきあり