第45章 【黒尾 鉄朗】ヒーロー ~約束~
3時間目が終わるころ、俺のブレザーに収まっていた携帯が振動した。
「研磨か…」
先生の目を盗み、携帯を開く。
無題
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クロ、しばらく部活休む
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すぐにチャイムがなり、俺は隣の教室に向かった。
「おっ、おい!ひろか!!ひろか!?」
俺が勢いよく開けた教室のドアがダンっ!と音を立てて、教室中の視線が俺に集まる。
「佐藤さんなら、1時間目の途中で早退した…けど」
俺の嫌な予感はいつも当たるんだ。
その日、ひろかのお母さんが亡くなった。
葬式は身内だけでやると研磨から連絡が着た。
Re:
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あいつ、どんな様子だ?
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Re:Re:
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お弁当出したり
忙しそうにしてる。
笑ってる、ずっと。
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