第24章 【孤爪 研磨】前途多難
「ちょっ…あの、研磨…くん?」
「・・・何?」
「いや、えっと、こっちが何?
いったい何をしてるの?」
今日は研磨と付き合って3か月記念日。
研磨の部屋へ遊びに来た私は
なぜか今身動きが取れなくなっている。
あれは数分前。
「今日で3か月だね!」
私が研磨にそう言うと、
研磨が制服のネクタイを外した。
「ひろか、そっち向いて」
私は研磨に背中をむける形で座りなおした。
すると、研磨は私の腕を背中に回して
手首をネクタイで縛りあげていた。
「ねっ、ねぇ研磨?これは…あの…」
私が困惑していると研磨もキョトンとしていた。
「えっ、だって付き合って3か月の日って
こうやってやるんでしょ?」
何がだ!?
何を言ってるんだ、この子は。
「だって、クロ達が教えてくれた」
この言葉を聞いて、私はピンときた。
私の親友が黒尾くんの彼女。
その繋がりで私は研磨と出会い付き合う事になった。
3か月経つけど、私たちに進展はない。
でも、それで良かったの。
私たちはゆっくり進んでいきたいって思ってたから。
なのに…
純粋でピュアな研磨に何を教えてんだ、あの二人!
私は怒りで震えていた。
「ひろか?怖い?」
私が震えていたので、研磨は心配そうにそう聞いた。
「えっ、いや怖いんじゃなくて…」
研磨は安心した顔で微笑んだ。
可愛い。研磨可愛すぎるよ。
「・・・じゃぁ、次はこれね」
そう言って今度は私の視界をタオルで遮った。
「ちょっ、ちょっと研磨。待って…」
私の抵抗も虚しく、すでに後頭部で
タオルが結ばれてしまった。
「・・・研磨?…何をするの…?」
ギシ
ビクッ
視界が遮られている分、
少しの音でも反応してしまう。
「ふーん。思った以上に面白いかも」
研磨が耳元で話すから身体が反応してしまう。