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〈短編〉H×H(裏中心)

第19章 ハニートラップ (イルミ/妹)


イルミは再びリネルの下半身へ手を伸ばし、割れ目をなぞるように下着の上から指を滑らせた。


「ッ、…やぁ…」

「あのさ」


早口で言うイルミの雰囲気にリネルは泣き出したい気持ちになっていた。嫌悪感、背徳感、羞恥心に支配されている心とは裏腹に身体がおかしな疼き声を上げていた。


「オレの言ってる事わかんない?」

「わ、わかる…!!わかるけど」

「訓練で触られてこのままじゃ兄妹でセックスって流れにならなくもないのにさ、何濡らしてるの?」

「それは……ッ」

「仕方ないね」














プス


「ハニートラップの訓練初めてだしね、特別にハンデをあげる」





微かな音と共に 急に左手の平にキンと熱い痛みが伝わる。顔の横に置いた左手に目を向ければ一本の針が貫通し 白いシーツがみるみる赤く染まっていた。同時に下半身に感じた事のない痛みが走る。

イルミはリネルの下着をズラし指を3本無理矢理に挿入した。多少潤いは帯ているもののまだ未開発のリネルの秘部は異物を拒むようにキツく摩擦をたてるが イルミは容赦無く指を押し進める。ひりつくような不快な痛み、秘部からは粘性の液に混ざり鮮血が流れ出した。


「処女膜破れたかな」

「………」


肉体への痛みはそれこそ慣れている、モヤがかっていた頭が一気にクリアになり リネルの表情が人形のように冷たく固まった。


「目覚めた?」

「うん。両足で手を抑えて空いてる右手でまず目を潰す、後は素早く心臓を抉る」

「言わなくていいから殺ってみたら?」

「やめとく。今すごく不愉快だしほんとに殺しちゃいそう」


急に感情の籠らぬ瞳を見せるリネル、イルミは同じく暗い闇のような視線をリネルにぶつけた。


「実践ではハンデなんかないんだよ」

「わかってる」

「慣れてもらうしかないね。いかなる時も冷静に対応出来なきゃハニートラップの意味がない」




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