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〈短編〉H×H(裏中心)

第18章 健康診断(キャラ色々/お医者様パロ/裏なし)


【初診】内科:イルミ先生



「次の人どうぞ」


呼ばれて診察室に入ると長い黒髪を後ろに束ねた若い先生がいる。シルバーフレームのメガネをかけていて、その奥の大きな目が印象的だ。


「今日はどうしたの?」

「健康診断を受けにきました」

「健康そうに見えるけど」

「……そうですか?」

「うん」

「でも、えっと、…健康診断なので健康かどうかをきちんと診断して欲しくて」

「そ」


目の前の先生は机に置いた私の問診票に向け、それをペラペラめくる。白衣の間から覗く脚を組むと、回転椅子を90度回し私に目を向けた。


「事前の問診票を見た所何も問題なさそうだけど」


そう言いながら先生は指先で私の目や首筋に触れる。そして首にかけた聴診器を耳に当てた。


「心音聞かせて」


あ……これは私みたいな年頃女子なら皆経験がある嫌な瞬間。
学校の定期健診に来る先生って揃いも揃っておじさんばかりだけど今日の先生はそこそこカッコイイからなんだかちょっとドキドキする。

服の上着を躊躇しながらめくると先生は私の服に手を掛け 表情をそのままに言う。


「ちゃんと胸まで出してよ」

「…え、あ、はい…」


恥ずかしいけど上まで服を捲り上げる。すぐに胸元に触れるヒヤリとした聴診器。


「後ろ向いて」

「はい…」


続いて背中を辿られる。先生はこんな光景は見慣れてるとは思いつつもやはりドキドキが止まらない。


「心拍数が少し多いね」


先生は聴診器を首にかけ直す。


「まあいいや、とりあえずいくつか検査させてよ」

「あ、はい…」

「まずは採血。そこから先は指示に従って」


胸元にさしたボールペンで問診票にメモ書きをした後、先生はそれを私に手渡した。

私は問診票を持って採血室へ向かった。



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