第2章 似た者同士(イルミ/妹/近親相姦)
「…俺の事好きなんでしょ、面倒かけないでよ。またセックスしてあげる、だから今日はもう自分の部屋で寝て」
「…わかった」
「おやすみ」
「おやすみ、なさい」
イルミは、さすがに身体が辛いのかゆっくりした動きで 服を羽織って部屋を出て行こうとするリネルの腕を引き寄せると額に触れるだけのキスをした。
「リネル、俺も好きだよ、お前の事」
「…家族として?」
「うん」
「…イル兄の家族に生まれて幸せだね、私」
「良かったね」
「イル兄も幸せでしょ?キルのお兄ちゃんに生まれた事」
「もちろん」
「似た者同士?」
「…そうだね」
イルミは虚ろな目をしながらリネルの唇を指でなぞると愛おしそうに唇を重ねた。
部屋を出て行くリネルの後ろ姿を見ながらイルミは細く口元を歪めていた。
「ママー」
「あら、リネルちゃん、どうしたの?」
「お見合い、しようと思って」
キキョウの部屋にひょこっと首をだすリネルの言葉に、キキョウは笑顔で向き直った。
「あら、そう!前向きになってくれてよかったわぁ、何かあったのかしら?」
「イル兄が…」
「ん、イル?」
「イル兄が背中押してくれたから」
「そう、よかったわぁ」
笑顔で見つめ合うキキョウとリネルは執事に入れさせたお茶を片手に見合い写真を眺めていた。
fin