第9章 想い
ーー翔side
お昼、
ちゃんと
隆平くん達が迎えに来た。
「お兄ちゃん帰ろー♪」
笑顔で俺の荷物を持つ隆平くん
だけどちゃんの顔は
何故か浮かない顔。
「どうしたの?」
声を掛けてみると、
ハッと気づき、
ニコッと俺に微笑んだ。
「なんでもない、大丈夫!」
さあ、行こ!
誤魔化すように歩き出すけど、
手が微かに震えていた
車に乗り込むと
ちゃんは
運転しながら話しかける。
「もう無理しちゃダメだよ。
学校にも休学届け出したから」
「え!?どうしてさ!!」
「単位は皆と同じように
貰えるようにもしてもらってる。
だから卒業は心配ないから」
ちゃんは笑わず、
真剣な顔で言った。
もう、分かってる。
精神的にも限界だって。
いい機会だ、休んだって
誰も何も言わないはずだから。
「無理して得る幸せなんて
いつか自分が壊れちゃうんだよ
翔くんが壊れたら、それは皆にとって
幸せなんかじゃないでしょう?」
ね?とまた優しい笑顔。
なのに、
ちょっとひきつってる感じで。
「うん。ありがとう」
俺は精一杯、笑い返した。
そのひきつった笑みに、
気づいたと気づかれないように