第6章 帰宅
「おっさん誰やねん」
「おっさんはここの人だよ」
「嘘つきは捕まんねんで、な?兄ちゃん」
「おん。やから警察呼ばなな。」
彼らが出会ったのは、
ヒゲの生やしたおじさん。
家の前で立ち尽くすおじさんを見て、
隆平くんと忠義くんが
揃って警察と騒いでいた
どうやら彼は
五十嵐家の父親らしいのだ
「…なんで帰ってきてんだよクソ親父」
「…やっぱ警察に電話した方がええかな」
「兄ちゃん、お姉ちゃんの目が怖いからやめとこ」
「……zzZ」祐也
「まあまあ、落ち着け」
おじさんはヘラヘラした表情で
ドアの前にいた潤くんに
近づいた
今の事態が起こったのは、
いまから30分も前に遡ることになる
それはあの
喧嘩事件から家へ帰宅したあとのこと