第3章 三人兄弟
翌朝、
私はいつもはしない早起きをして、
皆の朝ごはんとお弁当作り。
料理は得意だけど、
肝心のやる気ってものがない。
でも、今日は他人のために作るんだ!
こんなやる気の出る機会ないよね!!
ガチャ 「…ふぁあ。おはよ」
「おはよう、潤くん」
やはり彼は料理担当なのかな?
眠そうなのに手馴れた感じで
キッチンへ入って来た。
「……ん?」
「ん?」
「飯、作ってる?」
「作ってるよ。だからゆっくりしててね」
「…ふふ」
潤くんは、何故か笑うと
嬉しそうに冷蔵庫を開き食材を出す
「いいね、朝、誰かに
ゆっくりしててねって言われんのって」
と手渡してきたのはタッパー。
一つじゃなくて何個か小分けにされたもの
「それ、弁当に詰めるだけにしてる
先に朝ごはん作って」
とまたあくびしてリビングへ行ってしまった
いつもこんな感じなのだろうか
テレビも付けずにボーッとしている
「潤くんってさ、
料理担当なの?」
「うん、作れんの、
兄弟中んでは、俺しかいないからね」
仕方なくだよ、と呟く彼は
少しだけ嬉しそう。
役割を持つっていうのはいいことかもしれない
「あ、俺みんな起こしてくる」
「まだ5時半だよ」
「早めに起こしとかないと、
ギリギリまで寝る奴らばっかなの」
と彼は大きなあくび1つして、
リビングから出て行った
しばらくして、朝ごはんもお弁当も完成!
あとはみんなが起きてくるだけ。
潤くんが起こしに行って約10分。
遅いなあ...