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母親代理人

第17章 大学訪問





しばらく経って、

仕事も落ち着いてきた頃。



咲和さんから連絡があった



『あの子たちに弁当届けてくれない?』

「え…、咲和さん届けたら…」

『そう言わずに。私、いま仕事場でね。
離れるわけにもいかなくてね、お願い!!』



そんなわけで、

教えられた大学に来たものの。



なんて広いのだろう?


「どこにいるのかな」


とりあえず5人分の弁当を抱えて、

大学へと足を踏み入れた





しばらく歩いていたら、

女の子たちの集団を見つけた。



『やっぱり翔くんかっこいいよねー!』
『私は智くんかなぁっ!』
『えー!和也くんもかっこいいわよっ!』


その声と視線の先を辿れば、


翔くん、智くん、和也くんが
固まって勉強しながら雑談していた。


仲いいなぁ…、


なんて眺めていたら肩を叩かれた。



「なにしてんねん。」


その声は、


「…すばる?」


「なんや、おまえか。」


はっ、とバカにされた笑い声をこぼす。


彼は渋谷すばる
(前の登場人物は無視してください)


年下の幼馴染みで、
仕事の関係で一緒に過ごしていた。




「ここでなにしてんねん。
おまえ、大学生やないやろ?」

「うん。知り合いのね、子どもに
お弁当届けなくちゃいけなくて来たの」

「は?おまえは何でも屋か」


そう言いながらパンをかじるすばる。


すばるこそなにしてるの。


「すばるは?なにしてるの?」

「おれ?見たらわかるやろ、大学生やボケ」



ほれ、と見せられても

ちっさくて高校生にしか見えない。



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