第14章 反抗期
「大丈夫、お前らは、
兄ちゃんが守ったるから。
やから、なんも心配すんな」
へら、と力なく笑う隆平くん。
なのに、なのに、
隆平くんはその笑みすら
すぐに崩れて
「俺がなんとでもしてやる」
唇噛み締めて、
震えていた。
「りゅうへい、兄ちゃん…」
祐也くんも
不安げな顔で出て来た。
「大丈夫じゃあらへん。
どうせ自分が犠牲になるとでも
考えてんねやろ。バッカみたいや」
「…やったら!どうすんねん!!
兄ちゃん達に頼めばどうにかなんの!?
助けてって言ってどうにかなるん!!
いつだってそう…、誰も助けてくれへん…」
私と同じだ。
私と、隆平くんは似てる。
「助けたるよ。
絶対!兄ちゃん達助けたるよ!!」
忠義くんは叫んだ。
震えてるけど、
思い切り。
「隆平兄ちゃんの為なら、
死んでも助けたるよ。俺やったらな!」
「……っ」
言葉にならなくなって
隆平くんは忠義くんに抱きついた
「……たすけて…」