第12章 自覚
ーーーーー五十嵐家
何かが違う朝に、
ダルさと共に体を起こした。
クラクラする頭に、我慢して
リビングへ向かった。
「あ、翔ちゃんおはよ」
智兄ちゃんが制服着て、
パンをくわえてた
「学校に行くの?」
「うん、家の事よろしくね」
あらかた事情を把握してる
智兄ちゃんはニコッと微笑んだ。
「あ、でもだるかったら
ちゃんと寝てなきゃダメだよ」
ね?
むにむに頬をつねる
「智兄ちゃん行くよーー」
玄関から和が
不機嫌に智兄ちゃんを呼ぶ。
「少しぐらい待ってやれよ」
笑いながらローファーを履く潤。
何かが変わり始めた朝
「…行ってくるね」
ぎゅ、
軽くハグをしたかと思うと
兄ちゃんはパタパタ玄関へ
おせー、と文句言われながら
3人は学校へ出掛けた。
広い家の中、
初めて俺は休みを貰った。