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【銀魂/3Z】国語教師の作り方!

第14章 俺の知ってるあいつと俺の知らないあいつ(晋助side)


「あ…れ……、あそこにいるの、時々来てるギン君じゃない?」
遅番に入る前の腹ごしらえを終え、ファミレスを出て行きしなに、俺の斜め後ろに顎を動かして、ソウヤさんが言う。
振り向くと、そこには見まがうはずもない銀の髪の男と、彼女?らしき女がいた。
どっから見ても銀八からラブラブビーム(死語だな)が出てる。
参考書か何かをテーブルに開いているところからすると、仲良く勉強中なのだろう。
俺たちはこれから仕事だっていうのに、呑気な奴だな。
女相手の仕事を一緒にしてきたが、こんな瞳で女を見る銀八は初めて見た。
「勉強してるみたいだね」
「ああ、あいつは大学行くって決めたらしいですよ。だから最近はバイトにも来なくなって」
「そうなんだ。まあ、彼はホストに本腰入れてもきっと稼ぐようになると思うけど、ホストにするには真っ直ぐすぎるよね」
ソウヤさんは人をよく見ている。
「わかるような気がします」
「ちょっとシン君とは違うものね」
ホストも一つの手段でしかなく、この街のヒエラルキーをぶっ潰したらおもしろそうだと考えるような俺と、その腕の届く範囲を必死で護ろうとするあのバカとは、全然違ったタイプの人間だ。
でもまあ、銀八が彼女の前であんなに幸せそうに笑いながら勉強しているのを見ると、ちょっとほっとするのも事実で、俺の中にもこんな感情があったのかと思わず苦笑する。
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