第3章 *理論はいらない【竜ヶ崎怜】Free!*
『だって男の子ってそういうものでしょ…?』
「僕は違いますよ!断じて違いますっ!」
『そっか……ふふっ、怜らしいね』
さっきの優しい微笑みとは違ってとても悲しそうに笑ったを見て……怜の胸がズキッと痛んだ。
そんな笑みを見せるという事は触って欲しいのだろうかと思う。
けど自分から手を伸ばす勇気はない。
「あの……さんはどうなんでしょうか……」
『私…?』
「はい……。僕に……そのっ、触って欲しいとか……思っているんですか…?」
怜の事だから「こんな話はやめにしましょう」とか言うかと思っていたのに話を引っ張って来た。
それに驚いたは目を少し見開く。
慌てて「すみません……」と謝る怜は、恥ずかしさを隠しているのか口元を手で覆っている。
『うん……そうして欲しいな……』
「なっ…!」
そう言って怜の手を取ったは自分の胸に誘導した。
予想つかない行動に怜はパニック。
手のひらから感じるの胸の感触はとても柔らかい。
そしてかなり速くなっている鼓動が伝わってきた。