第3章 *理論はいらない【竜ヶ崎怜】Free!*
自分で提案したのにいきなり抱き着かれると緊張で焦ってしまう怜。
実を言うとも怜にくっ付きたいと思っていた。
だから躊躇いなく近寄れたのである。
が、こうなると男として気になる所が出てくるのだ。
「さん…!そっ、その……」
『ん?』
「む、胸が当たってます…!」
の豊かな胸が怜の腕にピッタリ密着。
なんだか挟まれてるみたいで、怜は顔を真っ赤にして照れた。
しかしは「くっ付いてるんだしこれくらい……」と、案外冷静。
『嫌なの…?』
「い、いえそういう訳では…!」
『ふふっ』
「あ!いえ変な意味ではないんです!その……」
『怜は触ってみたいとか思わないの…?』
「触る?!」
と一緒に過ごせて……こうやって寄り添い合えればそれで十分だと考えていた怜にとって、この話の展開は予想外だった。
今までそういう破廉恥な事、微塵も考えていなかった怜だが……
聞かれてしまうとそればかり頭を巡ってしまう。