第1章 *悪い夢【リヴァイ】進撃*
「ごめんごめん!驚かせちゃったかな?」
突如目の前に現れたハンジ分隊長。
とは正反対のテンションで笑っていた。
ハンジはリヴァイの部屋の前にが居たのを見て、夜這いを仕掛けるものだと勘違いをしている。
「ハ、ハンジ分隊長……」
「なぁーに、悩む事はないよ!」
そしては自分の心境を雰囲気で悟ってくれたものだと何故か勘違い。
だからハンジはワザと明るく振る舞い、自分を元気付けようとしてくれていると。
……本当に何故そう思ったかは謎である。
「けど今ぐっすりみたいですし……」
「気にする事ないよ!好きなら当然の事だと私は思うぞ!それに、ならリヴァイも嫌がらないだろ」
そうかな……。と思い始める。
ハンジのノリに飲まれつつあった。
けど振り返って見るリヴァイの部屋は今だ静かである。
伏し目がちに悩んでいると、ハンジは力強くの肩を叩いて「頑張れよ!」と一言残し去って行った。
「頑張れ……か」
「よし…!」と気合いを入れて再びノックをしようと手を上げる。
しかし脳内にリヴァイの不機嫌な顔が浮かんでしまい、またもやドアを叩く事が出来ずに溜め息。
「やっぱり今はダメだよね……」
勇気が出ず手を降ろしたは、ドアの中に居るリヴァイに向かって「おやすみなさい」と小さな声で言い背を向けた。
……が。
「きゃっ!」