第14章 *決して愛してないわけじゃありません【千歳千里】テニプリ*
ぷくーっと風船みたいにの頬が膨らむ。
指を一旦止めてツンツンって突ついてみると、「なんや、猫に負けたような気分やわ」なんて、猫相手に嫉妬してしまいました発言が返って来た。
は、猫は猫。
それぞれ違った可愛さを持っているんだから比べてもしょうがないのに、彼女はまだムスムスしていて表情が冴えない。
「ほら、笑いなっせ」
「幾らウチが関西人やて笑えへん」
「眉間にシワ、ついたらどうすっと?」
「自分のせいやて恨むで」
「そら御免ばい、こんキスで機嫌直しなっせ」
「キッ…?!んん…っ!」
……たいが驚いとったばい。
そりゃそうだ。
する事はあっても、キスなんて単語出した事なかったから。
「っ……急にキスとか言うなや…!」
「蕩けた顔で言っても怖くなか」
「蕩けてなんかないわ…!」
「んや、トロトロたい。むぞらしかね」
「むぞらし……って、ウチ可愛くなんかあらへ、んんっ…!」
「なんば言いよっと。お前さんはまっことむぞらしか。自信持ちなっせ」
「ンン…っ、ちょっ……千里、んっ…!」
ちょっと深くしただけで体温を上昇させるに追い打ちのキス。
必死に着いてくる感じがまた可愛い。
そこで更に畳み掛けるように指の動きを再開させて、俺はをイかしにかかった。
口から漏れる吐息が擽ったい。